デジタルアーカイブ

貴重資料の撮影においては、原資料の情報を忠実に記録することが重要です。資料を正確に撮影することで、より多くの必要情報が確保でき、信憑性や客観性の高い画像が得られます。和古書や洋古書等の貴重書、長尺の巻子、大型の絵図や美術工芸品の撮影等、資料の特性に応じた詳細な撮影設計と高度なカラーマネージメント技術により、ハイエンドデジタルカメラ(1ショット1億画素)で幅広い目的に合わせた撮影ソリューションをご提供いたします。博物館、美術館、公文書館や図書館の収蔵品を始め、有形・無形の文化資源等を、デジタル化して保存等を行う事は、文化資源等の修復・公開や、ネットワーク等を通じた利用も容易になり、今日の貴重資料を未来につなげる重要な役割と考えています。その様な資料は経年劣化が進んでいるものが多く、積極的な利用を促進すると資料に深刻なダメージを与えてしまうことにもなりかねません。逆に資料の利用を止めてしまうと資料の劣化を遅らせることはできますが、反面資料の情報を全く活用することができなくなってしまいます。貴重な資料の利用と資料原本の保存、この両方を実現出来るのがデジタルアーカイブです。

デジタルアーカイブの撮影技術が書籍に掲載されました

1)岡本太郎「明日の神話」実物大複製(幅30m)
2)厳島図屏風の複製
3)広島市亨保13年の巨大絵地図の実寸カラープリント作成
4)岡山大学大学院教授 泉谷淑夫画伯の大作「雲海」の実物大の陶板制作用データ作成
5)被曝70周年 広島復興大写真展(広島写真美術協会・広島市)の被曝後の平和公園と現在の平和公園の超大画面の比較展示写真の制作

平面分割撮影装置

《高精細デジタルバックによる56分割撮影》
超高画質で撮影を行い、実物大以上の3m60cmでの特殊印刷で陶器に焼き付けます(筆のタッチまで再現するため)。
厳密に計算したテールの上をウエイトスタンドと特殊台車を使用し56分割で撮影してあります。作品からカメラの距離が離れると詳細部の描写が難しくなるため、レンズを事前に選定しその距離を割り出します。この作業と均一なライティングが行なわれてないと後行程である合成作業が不能になります。非常にシビアな集中力が要求されます。作品との距離も1ショットと比べ近いので細心の心構えで臨みます。
この撮影では幅3600mmで300DPIの解像度を実現しました。 撮影データー粒状1つ1つを合わせる感覚で合成していき、後行程を考えながら作業を進めていきます。色温度や露出も細心のこころ配りでチェックしていきます。
博物館、美術館、公文書館や図書館の収蔵品を始め、有形・無形の文化資源等を、デジタル化して保存等を行うことは文化資源等の修復・公開や、ネットワーク等を通じた利用も容易になり、今後大切な仕事の1つになると考えています。

分割撮影実績

Aスタジオ 真俯瞰撮影台

天井から吊るすことにより撮影史料等を水平に広範囲に移動が可能になり高画質の分割撮影ができ精度の高い合成が可能。
絵図などアクリルで押さえる場合も対応可能。
史料をセッティングしたりライティングの妨げにもなりません。

カメラの高さを500mm〜3000mm(高さ調整可能)。
カメラを固定し揺れ防止をセッティング。

史料の上にアクリルを載せる場合、反射を抑えるために黒布を設置した場合も広い空間が確保でき作業がしやすくなります。

天井からパイプとギア雲台を固定し、カメラを設置します。

史料の上にガラスやアクリルを載せる場合、反射を抑えるために黒布を張ります。

史料をのせる撮影台

撮影台にキャスターが付いているので、分割撮影の際には撮影台ごと史料を動かします。
史料の大きさに合わせて複数の撮影台を連結できます。スタジオのホリゾントは施工段階で水平をとってあります。

小型真俯瞰撮影台

カメラ位置も水平に移動可能、スタンドの間隔は最大でコンパネの長辺1800mmを移動させることが可能です。小型に持ち運べるので出張撮影などにも便利です。

撮影環境に合わせてキャリブレーションを実施。

屏風用撮影台

屏風の撮影台を平行移動・カメラの方をレールに乗せて移動させることも可能。

屏風固定用金具

先端の金具を回転させ高さ調節が可能。

スタジオの大きさが14m×21m×7.5(H)mあり均一のライティングが可能。

大型のトップライト

全電動エアバンクシステム照明(FATIF)
タングステン・ストロボ両用により金屏風などのライティングも質感を損なわずに再現ができます。